2010年11月、ハイコースト（当時はボックス）蒸溜所はスウェーデン南部ダーレン地方に設立されました。コンサルタントにはかつて、スプリングバンク、ラフロイグなどのマネージャーを務めたスコッチウイスキーの専門家ジョン・マクドゥーガル氏、また、蒸溜所長にブルイックラディ、スプリングバンク、ベンロマックでの製造経験をもつ、ロジャー・メランダー氏を迎え操業を始めた、スウェーデン国内でも屈指の人気を誇る蒸溜所です。

　スカンジナビア半島独特の気候は、夏と冬で実に60度を超える気温差を産み出します。そのためハイコースト蒸溜所の熟成庫では樽が膨張と収縮を繰り返します。樽内のウイスキーは常に浸透と溶出を繰り返しており、そのシーソー効果が成長を加速させ、驚くほどフルーティーなエステルを樽内に生成します。また、側を流れるオンゲルマンの冷たく豊富な山水は、コンデンサーを常に理想の状態に冷却しています。全てのウイスキーはノンチルフィルタリングで製造されています。