日本酒造組合中央会は国税庁及び独立行政法人種類総合研究所、公益財団法人日本醸造協会の協力のもと、2月18日~22日「Japan Sake&Shochu Academy」を東京・滝野川の赤レンガ酒造工場で開催しました。

外国人に“國酒”の魅力伝える

 この取り組みは、酒類の販売等に携わり日本の國酒の正しい知識の普及に貢献が期待できる外国人等を対象に、國酒の専門的な知識と評価能力を学ぶ教育プログラム。2017年に第1回を行い、今年で3回目。
 講習内容は、清酒、本格焼酎・泡盛の文化や歴史、香味特性や料理との相性などをはじめ、酒類に関する法規・地理的表示やきょうかい酵母の紹介、酒蔵訪問(神奈川・泉橋酒造)など。石川雄章・元醸造試験所長、今田周三・日本酒造組合中央会ら13氏が講師となり、ジャスティン・ポッツ氏の通訳のもとですべて英語で行った。清酒60点、本格焼酎・泡盛40店の試飲も行った。
 参加者は15名で、アメリカ4、シンガポール、マレーシア各2、カナダ、オランダ、フランス、ドイツ、スイス、スウェーデン、オーストラリア各1名。

あくまでファンづくりを、と思うんです

 広く海外でファンを作らないと清酒が世界に広がらない、という意味ではこうした取り組みは非常に意義のあることと思います。特に最近はGAFA(グーグル、アップル、フェースブック、アマゾン)のおかげで、簡単な製法は世界中で読むばかりでなく動画で見ることもできます。実際、日本のしょうゆがイケる!って思って、基礎的な技術はグーグルとユーチューブ(あっ、GAFAじゃないや)で学んで、アメリカでしょうゆを造った人にあったことがあります。樽にはバーボンのウッドフォードリザーブのものを使っているとか。バーボン好きなら一度試してみたいと思うんじゃないでしょうか。こうした見よう見まねで微妙な商品が出回るくらいなら、元祖がしっかり教え込むのはとても有意義だとは思うんです。ただ、ラムやテキーラの生産者が現地生産を助けたりはしないし、ワインだってその技術を積極的に外国人に伝授しているかというと、微妙な気がします。あくまで清酒を“飲む”楽しさを伝える、ファンづくりということろにこだわり続けてほしいと思うのでした。


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