バレンタインデーあたりの時によく見た「サンクトガーレン バナナチョコレートスタウト」のレビュー記事。おいしそうだなーとは思っていたのですが、ついつい買いそびれてしまいました。限定ってあったし、こういったものは1回限りの小ロット生産だろうからもう手に入らないと思ってたんです。
それが!たまたま立ち寄った東急東横店さんで見つけたんです!即購入しましたもちろん。500円くらいだと思ったのですが、はっきり覚えてない…あわててたんだなあきっと。
というわけで、遅ればせながら飲んでみました「サンクトガーレン バナナチョコレートスタウト」。グラスに注ぐと、ビールにしては粘度が高いように感じました。バナナだしチョコだしの先入観?とも思いましたが、たぶんトロっとしてます。
香りはそれほどガツンと来るような感じではありませんが、カカオ感とバナナ感はけっこうはっきり感じられます。フタバのチョコバナナアイスにロースト麦とカラメル香、ってそのまんまな感じですね。ちなみにアイスを引き合いに出しましたが香料って意味じゃありませんよ。直感で浮かんだのがそれだったということです。好きなんですフタバの…。
味はこれらがきれいに混じりあい、バランスが取れている感じ。たいてい、アルコール感が強く尖っていたり、取ってつけたようなカラメル香だったり甘みが浮いた感じだったりするのですが、麦由来の酸味、ローストの苦み、麦とバナナの甘味が全て調和している感じでした。
たまたまこの日は“2日目の”お家カレーのお供にしたのですが、カレーを口に入れていると、舌にねっとりしたバナナを食べた後の甘味が浮かびあがって、カレー>ビール>カレー>ビールで連鎖しますね。相互に引き立てあう、補完のマリアージュの関係のような気もします。そういえば、カレーおいしく作るのにフルーツ(果糖系の甘味)とかインスタントコーヒーとかチョコレート(苦味)も入れるもんね。
HPの商品説明によると、300kgのバナナを全部手で剥いて麦汁の段階で投入。麦汁を濾した後の糖化槽に残る大量の麦芽粕とバナナ粕の写真を見ることができます。後のことは書いてないけど、バナナ込の麦汁を煮沸、発酵、熟成、濾過して、製品にしたのでしょう。糖度や粘度が高い分、きっと掃除大変だったろうなあ。
品名は発泡酒…ああバナナが入ってるから、と思ったけど去年の4月からビール定義の変更でビールって表示できるようになったはず。ムムムと思いましたがよーく見たら「このビールは日本で認められている以上の果物を使用しているので、発泡酒表記となります」という説明がありました。麦芽量の100分の5以上のバナナが!ってことですね。書いてもあまりピンときませんが、そういう時こそ醸造風景の写真が説得力を持ちます。黒い麦汁の上に浮くクリーム色のバナナの画はインパクトあります。
スタウトですから濃色麦芽の色と香りの強いビール。本来は上面発酵のエールだけど日本では下面発酵のラガーもスタウトと言える、のだけどサンクトガーレンさんは確か上面発酵にこだわった醸造所だった気がするので、はっきり書いてないけれど本場アイルランドと同じ上面発酵のスタウトなのでしょう。
ビール好きなら「見つけたら買うべき!」。断言できるビールでした。おいしかったです。

にほんブログ村
コメント