ラグビーワールドカップ2019日本大会におけるアイルランドと日本の素晴らしい交流の後は、今や世界的なお祭りとなったアイルランド発祥のハロウィーンを日本の皆様にも楽しんでいただきたいと思い、駐日アイルランド大使ポール・カヴァナさんよりメッセージをお送りします。
古代アイルランドのお祭りに端を発するハロウィーンが、世界で広く親しまれている文化を有する日本で花開き、受け入れられていることを喜ばしく思います。
ハロウィーンは、アイルランド語で「夏の終わり」を意味するお祭り「サウィン(Samhain)」が起源です。何千年も前の古代ケルト人たちは、収穫期の終わりを焚き火、饗宴、異教徒の儀式で祝いました。そして、サウィンを現世と来世を分ける境界が弱まる時と捉え、死者の魂が墓からよみがえり、地方をさまよって生家に帰ると信じていました。死者の魂は、幽霊や妖精、ゴブリン、悪魔などの姿をしており、彼らが家に戻ってきた時に機嫌を損ねないよう、当時の人々は食べ物や飲み物を出し、自らも不気味な仮装をして身を隠していました。
また、キリスト教が伝わった後もケルトの考えは残り、今日のアイルランドでもハロウィーンが伝統的に祝われています。そして過去2世紀において、アイルランド人が移民したことでハロウィーンの伝統がアメリカに伝わり、世界的な人気へと繋がったのです。
日本の皆様にも、未だに古代のお祭りが行われているミースの「スピリッツ・オブ・ミース・フェスティバル」やデリーの「デリーハロウィーン」を体験していただけたら幸いです。
また、小説『ドラキュラ』のドラキュラ伯爵とその生みの親であるアイルランドの作家ブラム・ストーカーを称える「ブラム・ストーカー・フェスティバル」も毎年ダブリンで開催されています。アイルランドのハロウィーンについては、アイルランド政府観光庁のハロウィーン特設ページ(https://bit.ly/31XNODQ)をご覧ください。
最後になりますが、日本のお子様方、そして年齢を問わず全ての方々に、ハロウィーンを楽しんでいただきたいと思っています。忍び寄る死者の魂に見つからないように、ハロウィーンには怖そうに見える格好をしてくださいね。
周囲の方々や環境に配慮し、ハロウィーンを楽しみましょう。
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