宝酒造はワンランク上の本みりん「タカラ本みりん『純米』〈国産米100%〉」2月25日(火)からリニューアル発売します。また「タカラ本みりん『国産米100%』〈米麹で甘みまろやか〉」と、「タカラ『料理のための清酒』〈米麹たっぷり2倍〉」の300mlも同時期から発売します。

タカラみりん1
 
 「タカラ本みりん『純米』〈国産100%〉」は、米とアルコール以外の原材料を一切使わず、お酒だけで生み出した自然で奥深い甘みとうまみが料理をおいしくするワンランク上の本みりん。近年、食の安全安心志向により国産原料に対するニーズが高まっていて、本みりんでも“国産米100%”や“純米”という価値に魅力を感じているという消費者調査の結果から開発。なので原材料表示は「米(国産)、もち米 (国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール(国内製造)」となっています。Alc.13.5%以上14.5%未満。
1.8lPET、1,302円/1lPET、784円/600mlPET、487円/300mlPET、269円(税別)。

 

タカラみりん2

 「タカラ本みりん「国産米100%」〈米麹で甘みまろやか〉」
は原材料に国産米を100%使用し、米のうまみを引き出す米麹とオリゴ糖を豊富につくる米麹を使用した「米麹二段仕込」により、調理効果を高めた本みりん。お米の豊かなうまみと、オリゴ糖約50%アップ※1により、料理に豊かなうまみと上品でまろやかな甘みを与えます。Alc.12.5%以上13.5%未満。300mlPET、242円。

 「タカラ「料理のための清酒」〈米麹たっぷり2倍〉」は食塩ゼロ・国産米100%で、お米のうまみを引き出す黄麹と生臭みを消す白麹を使用した「米麹双麹仕込」により、調理効果を高めた料理清酒です。2種類の米麹で仕込むことで、生臭みを消す有機酸約40%up、うまみ成分のコハク酸約2倍、アミノ酸約20%upにより、料理をおいしく仕上げます。Alc.13.0%以上14.0%未満。300mlPET、268円。

この2つは主に単身・少人数世帯の人などに向けた少量使い切り商品になります。

 アンドレアスのメモ
 みりんって、ネットで見ると勘違い情報が結構出回ってるんですね。「本みりんはみりん風調味料の一種」なんてもう何が何やら。

 自分の知ってる範囲ですが記しておくと、主な原料はもち米と米、焼酎(アルコール)。もち米は蒸米、米(うるち米)は米麹にして、焼酎(アルコール)と加えて「もろみ」を作って、しばらくタンクの中に入れておくと糖化熟成が進んで甘くなる。それを搾ってろ過した後、タンクとかで貯蔵・熟成したものがみりん=本みりんです。

もともと「みりん」が唯一無二のみりんだったけど、のちに「みりん風調味料」が出てきちゃったから「“本”みりん」にしちゃった。余計な文字を入れちゃったことで結果的に“みりん風”を認めたみたいになっちゃったような感じがします。

 
 「みりん風」を語る時に、「税金がかからないように」とかビールの新ジャンルと同じようなニュアンスでもっともらしく語られていますが、実は違います。ではどんな理由かというと、酒販免許の関係です。昭和のころはみりんは酒屋さんで買うもので、お店は酒販免許を持っていました。しかしスーパーが出てきて環境が変わります。奥様の多くが肉や魚や野菜をスーパーで買うようになると、味噌も醤油もスーパー売り場が主役に移っていきますが、みりんは免許の関係で相変わらず酒屋オンリーだったんです。その時、これならスーパーで扱えますよと登場したのが「みりん風」でした。

 みりんが米を蜜状にして甘さを出すのに対して、みりん風は水あめ状のもので出す甘さを和らげるために酸味料とか入れて味を調整したもので、似てるけど異なるものです。でも発酵させてないからアルコールが発生しないので国税庁の網の外。免許のない店でも売れるように塩を加えて“不可飲”処置を施した加塩みりんでは余計な塩味が加わることもあって一時期スーパーの棚を席捲しました。

 その後、平成に入ってスーパーの出店を規制する大店法が改正されたあたりから、スーパーはこぞって酒販免許を取得(はじめのうちは、廃業した酒屋さんの営業権利に数百万円の値段が付いたとか)したことでスーパーにも本みりんが登場しましたが、今でも商品の違いが分かってもらえてないんじゃないでしょうかね。

  あと、本みりんの中でも宝さんのと三河みりんなんかとの値段の違いから「みりんとみりん風」みたいな勘違いをする人もいるようですが、どっちもみりんですから。価格の違いは、規模の違いによる仕入れの金額とか以上に、時間が大きくかかわっているはずです。宝さんは煮沸時に加圧したり原料を液化したりして時短しているので2カ月弱で製品になるのに対し、三河みりんとかは熟成に2年くらいかけます。ウイスキーの熟成年数による価格の違いを見れば明白なんじゃないでしょうかね。日常の料理に使うのではもったいないくらいかもしれませんが、とにかくみりんは、使ってみるとテリ・ツヤの付き方なんか全然違うことがはっきりわかるので絶対試してみるべきだと思います!(ブリ照りが一番わかりやすいと思います)。