なんだかだんだん「ハードセルツァー」が増えてきましたね。アメリカ様に騙されてるんじゃないでしょうか。ヘルシーでクールな飲み物としてかの国の若者に大人気なんですよね。「ハードセルツァーのことならよく知ってる」とばかりにメディアに書かれてたりしますが、実はけっこう曖昧な飲み物だったりします。日本のRTDの方がよほど進化してるとは思うのですが、ガラパゴスにならないためにも新しいものはしっかり試していきたいと思います。

 というわけで8月24日(火)発売のサッポロビール「WATER SOUR」をさっそく飲んでみました。
ウォーターサワー7

 サッポロビール自ら「当社出荷数量が、発売前日に2021年間販売計画の約4割にあたる約31万ケース(250ml×24本換算)を突破しました。これは8月月間販売計画の約1.5倍にあたります」とフライング自慢するだけあって、コンビニならだいたい置いてましたね。

ウォーターサワー


 開缶しても香りはほとんどわかりません。グラスに入れてスンスンとして、初めてレモンかオレンジかわかるくらいのソフトな香りでした。色はどっちも透明です。泡立ちもほぼ炭酸水のレベルです。

ウォーターサワー6

 飲んでみると味もめっちゃソフト。昔、喫茶店のお水でフレーバーつけてるところに入ったのを思い出しました。新宿のヨドバシカメラ東口の右側のちょっと奥まったところ、エスカレーターで2階に行くと店内に入らないと降りられない罠のようなお店、今はどうなってたっけ。
 
ウォーターサワー4


とにかくほぼ炭酸水です。アルコール感もほとんどなく、香りも甘味も極々わずか。何の引っ掛かりもない、まさに炭酸水感覚。レモンならレモン水、オレンジならみかん水。それくらいの味の感じ。「ほろよい」と同じアルコール度数3%とは思えない、エアリーな感じでした。どんだけ飲んでも酔わない感じ。ただ、2本飲んでしばらくしたら少し体温高めに感じたので、アルコールはしっかり入っています。気を付けましょう。

ウォーターサワー5

飲酒に麻痺してる年配者には、どのタイミングで飲むのか、そもそもわざわざ買うのか正直まったくわからない世界です。イマドキの若者向けのお酒なんでしょうね。

サッポロの説明だと「この商品は『無糖』『ALC.3%』でライトに飲める『炭酸水テイスト』のRTDであり、米国などで人気のRTDである『ハードセルツァー』に着想を得た、日本生まれのハードセルツァーです」と説明しています。
 ここで言うハードセルツァーについては「米国における『ハードセルツァー 』 は 、 一般的にサトウキビの糖蜜由来アルコール を 使用 した フレーバー付きの『アルコール入り炭酸水』の総称。低アルコール。甘くない。低カロリー。スタイリッシュなデザイン」としています。


ウォーターサワー2

商品メモ(2品共通)
品目      スピリッツ(発泡性)①
アルコール分  3%
パッケージ   350ml缶
発売日     2021年8月24日
発売地域    全国 
参考小売価格  141円(税抜)


アンドレアスの「ハードセルツァー」って?
基本的なことを言うと、アルコール入りのことを「ハード」、炭酸水のことを「セルツァー」と言っています。
 一般的には2013年にNick Shieldsさんが立ち上げたSpiked Seltzerが元祖で、何かのきっかけで急成長を始めた2018年頃にバドワイザーのABインベブが買収して「Bon&Viv」という名前が付き、今のブームに至っています。
 
 ただこの元祖については、わたくし個人的には、それより前の1993年発売のクアーズの「ZIMA」あたりが元祖なんじゃないかと思っています。今でこそスピリッツベースで日本のRTDとなんら変わりありませんが、この当時はモルトビバレッジをベースに柑橘フレーバーを加えた、今よりもっと複雑な味のものだったんです。このZIMA、マッチョ時代のアメリカでは「女々しい奴の飲み物」とdisられ、2008年には全米で終売しちゃっています。生き残っているのは日本市場だけ。その流れを組む者たちが今やヘルシーでナチュラル、ライトなんてもてはやされているのは不思議な感じがしますね。

Spiked Seltzerの場合はケーンシュガー(有機栽培サトウキビを精製せずにつくる砂糖)を原料としたアルコールがベーススピリッツ。それが一般的なハードセルツァーのように説明していることが多いですが、実際にはモルトスピリッツだったりモラセス(廃糖蜜)だったり、けっこう曖昧です。これはアメリカの酒税法が関係しているようで、品目上はビール扱いになっていることも関係してるかもしれません。

「低アルコール」という定義もあいまいで、日本では5%のRTDがあるから「3%くらいだろう」と見切り発車してます。でもアメリカの低アルコールは5%くらいから言ってるみたいなので、日本のRTDの大半はハードセルツァーの範疇です。

 2020年は№1がMark Anthony Brandsの「ホワイトクロー」、2位がクラフトビールのボストンビールが販売する「トゥルーリ―」、3位がABinbevの「Bon&Viv」、次もABinbev「ナチュラルライトセルツァー」、Diageoの「スミノフ・スパイクドスパークリング」あたりがメジャーブランド。とはいってもこの統計の前後でモルソンクアーズ「ヘンリーズ・ハードスパークリングウォーター」、コンステレーションブランズ「コロナ・ハードセルツァー」やコカ・コーラの「トポチコ ハードセルツァー」、今年もABinbevの「カクティ」とかビッグネームが次々登場しているので安定したランキングではないでしょうね。

 日本では、知ってる限りではヒノマルセルツァーの「完熟南高梅ハードセルツァー」あたりが元祖かなと思いますが、メジャーどころでは3月発売のオリオンビール「DOSEE(ドゥーシー)」(当ブログの「全米が湧いてる!ハードセルツァー「DOSEE」オリオンビールから爆誕」をご参照ください)が最初です。その次がコカ・コーラシステムの「トポチコ ハードセルツァー」、そしてサッポロの「WATER SOUR」。昨年11月にはABインベブジャパンがamazonで「Nutrl(ニュートラ)」を販売していた(今は在庫切れ中)ので、そのうち大々的に発売されるでしょう。

 今年が日本の「ハードセルツァー元年」になるのかな。レッドブルみたいに大ヒットになるか、これからも注目していきたいと思います。

山登りウサギ



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