キリンビールはRTD「氷結 無糖レモン Alc.9%」2月1日(火)から全国発売します。ストロングな9%を、女子成分の高いキラキラの「氷結」はどんな味に仕上げたのか?フライング試飲できるから、という不純な動機で、1月24日(月)にオンラインで行われた「氷結 無糖レモン 2022年戦略発表&新商品発表会」に参加してみました。

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 まずは、事務局さんから先に送っていただいた「氷結 無糖レモン Alc.9%」【飲んでみた】感想です。
 グラスに入れた時の色味は透明、香りはそれほど強くはありませんが、それなりにレモンの感じの柑橘の爽やかさがありました。口に含むと抑制された酸味で、「酸っぱ!」までいかないくらい。ちょうどいいレモンの感じです。炭酸はやや強めです。上手だなと思ったのは苦みの処理。9%だとアルコールの苦みとかが感じられるものですが、苦みをレモンピールのような感じに寄せているので、苦みはありながらもレモンぽさになっている感じ。アルコールのきつい感じになっていないので、これまでにないくらいの抵抗なく飲める“ストロング”です。ストロングって名乗ってないけど。9%の中では一番9%っぽくない、飲みやすいけどしっかり酔えるスタイルですね。

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 発表会で、鈴木郁真マーケティング部RTDカテゴリーマネージャーはまずキリンのRTDビジョンについて「ブランド創造と育成という新たなチャレンジを行って、RTDカテゴリーの魅力を高めていきます。注力ブランドは『氷結(無糖含む)』、『発酵レモンサワー』、『麒麟特製檸檬サワー』です」と話しました。見てる方としては心の中に「あれ?『本○○』は?『麹レ〇〇サワー』は?」なんて浮かんだりもしましたが、「氷結の発表会だし、それはさておき」って感じでスタートしました。

 次にお酒の市場のなかでのRTDについて。「RTD販売数量は年々成長しており、2022年内にビール類最大ボリュームの新ジャンルカテゴリーを超える見込みです。流入のほとんどがビール類で占めており、酒類市場に大きな変化が起きています」なんだそうです。示されたグラフを見ると、RTDの量販販売数量では2017年には新ジャンル、ビールに次ぐ3位でしたが、2018年にビールを抜いて2位、2021年には1位の新ジャンルと並び、2022年には№1になると予想されているようです。

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 次にフレーバー別です。「RTDカテゴリーの伸長は、レモン系フレーバーの増分が牽引しています。レモン系フレーバーはもともと最大のボリュームでしたが、2021年にはカテゴリーの半分を占めるに至っています」。ちなみに2021年のフレーバー別構成比はレモン49%、無果汁系15%弱、グレフル系7~8%、あと1~2%くらいで乳清系、ウメ、ピーチ、ミカン、グレープ、マスカットと続き、その他が18%くらいのようです。
 市場環境については「コロナ禍の生活の中で、日々うまく気分転換して前向きに暮らしたいというニーズが高まっています。RTDカテゴリーへのお客様の最大期待である、爽快なおいしさで、“リフレッシュニーズの高まり”に応えることが、カテゴリー成長のさらなる加速につながる」と見る一方、RTDの課題は「ビール類飲用者を中心に、既存のチューハイに対して味覚的な不満が存在。これらのイメージがトライアル・定着のハードルになっていた。また、従来の甘くないチューハイはストイックな味覚設計が多く、爽快なおいしさを期待するお客様にとっては手に取りづらい存在となっていました」と説明しました。
ひらたく言うと「ガチ勢御用達酒のイメージがあって手を出しにくい」ってことでしょうか。
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 そこで「氷結」ブランドの新たな挑戦として、「氷結と氷結無糖レモンで、ブランド誕生以来一貫して磨いてきた中核価値である“爽快なおいしさ”を拡げていく」。なかでも「氷結無糖レモン」は「過去10年発売のキリンRTD368品中で最速の2億本(250㎖換算)を突破。2021年の年初計画466万ケースを期中に倍の880万ケースに上方修正。最終の着地はそれをさらに上回る1020万ケースに到達しました。新商品として9%を2月1日に発売。7%、4%と合わせた合計で1200万ケース、氷結ブランド合計では前年比102%の4330万ケースを目指す」と話しました。
 
 また、マスターブリュワーの田山智広氏は味に関する説明と、おつまみ缶とのペアリングについて説明しました。

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「氷結 無糖レモンのおいしさを一言で表すと、余計なもののない、澄みきった味わいです。雑味のない氷点凍結果汁、磨き上げられたクリアウオッカによる氷結ブランドの爽快なおいしさに、素材を引き立てる無糖で、長年培ったキリンの技術を掛け合わせ、甘くない澄み切った果実感のある爽快なおいしさを実現しています」。
 ただ、おいしさで共通しながらも、アルコール度数別では飲用者が4%15.2%、7%26.3%、9%23.5%と分かれ、度数ごとに購入者の重なりは限定的で、異なる価値を期待されているのだそう。そこで1/4近い飲用者層を握る9%に新商品を投入。「9%のRTD飲用者は“お酒らしい飲みごたえによる満足感”を期待しています。そこで、糖類・甘味料を一切使用せず、澄み切った果実感を活かし、“飲みやすさと飲みごたえを両立した、満足感のある1本”に仕上げました」ということです。

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 ペアリングでは、「氷結無糖レモンAlc.9%」は明治屋おいしい缶詰「豚肉の黒酢角煮(うずら卵入り)」、「同Alc.7%」は同「燻製とろ鮭ハラス」、「同Alc.4%」は同「国産炙り帆立(醤油味)」を紹介。

田山氏は新商品の9%のペアリングについて「『豚肉の黒酢角煮(うずら卵入り)』は少し甘辛い味わいでこの甘味が無糖によく合う。ソースの黒酢とレモンの酸味がマシマシ効果で肉がより美味しく感じられます」と話しました。


アンドレアスのつぶやき
 ペアリングはどう組み合わせてもおいしかったので、難しいこと考えずにだいたいのものは合うんだな、と思いました。正直、この時期に9%を出すのは“火中の栗”って言葉が頭をよぎりましたが、“ストロング”と名乗らないところがポイントでしょうか。オブラートにくるんだ質問なんかできないのでその場では黙ってましたが、どんな反応になってくるのか、発売後に注目しておきたいと思います。

それ

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