ビール業界は10月1日のビール類酒税改正に向けて着々と準備を進めているところで、8月下旬には4社がそれぞれ、10月ごろ発売のビール類新商品の発表と方針説明を行っています。このうち、さけにゅーではキリンビールさんの発表会への参加許可をいただいたのでご紹介します。
キリンビールは「2023年下期ビール新商品発表会」を8月28日に東京・日本橋で行いました。
新商品の「キリン一番搾り やわらか仕立て」は10月10日(火)から期間限定で発売。麦のおいしいところだけを搾る「一番搾り製法」はそのままに、通常使用する大麦麦芽に加えて小麦麦芽を使用することで、小麦のやわらかな甘味と旨味が感じられ、後口も軽やかで飲みやすいおいしさを実現しています。特徴的な香りのホップを使用することで、爽やかでフルーティな香りが感じられます。パッケージも、やわらかで飲みやすいおいしさと心地よさを感じる色合いをベースカラーに採用しています。
アルコール分5%、容量・容器は350㎖缶と500㎖缶。どちらもオープン価格。
山田雄一執行役員マーケティング部長は「肩肘張らずに楽しめる飲みやすい味わいへのニーズが高まっています。これまでビールに距離のあったユーザーにトライアルを促し、一番搾り全体の盛り上がりにつなげていきます」と説明しました。
クラフトビールでは「SPRING VALLEY JAPAN ALE<香>」の缶を10月24日(火)から全国発売します。また「タップマルシェ」では10月2日(月)から受注開始、会員制生ビールサービス「ホームタップ」では10月5日(木)、「スプリングバレーブルワリー」直営店は10月2日(月)、キリンオンラインショップ「DRINX」では10月26日(木)からそれぞれ販売開始します。
キリンビールが品種開発した2種類の日本産ホップ「MURAKAMI SEVEN(ムラカミセブン)」、「IBUKI(イブキ)」を一部使用。いちじくやみかん、マスカットのようなユニークで爽やかな香りの日本産ホップと、華やかな香りの海外ホップを組み合わせて、双方の良いところを引き出し調和させることで、求められている味覚に合う爽やかな香りを実現しました。心地よい上質な苦味に、すっきりした後味のペールエール。
パッケージは、香り高さと品質感が感じられる、青緑とゴールドカラーを基調としています。
アルコール分6%。小売で350㎖缶希望小売242円。500㎖缶321円。
山田部長によると「ビール類市場におけるクラフトビールの構成比は2022年が1.6%で、前年より0.1ポイント拡大。味の評価は高いが、価格も高いと受け取られている現実がある。新しい楽しみ方ができるビールというようにイメージを転換。CMでもクラフトビールを日常的に楽しむシーンを描いている。量販店でのクラフトビールコーナーの提案や体験機会を多くつくることで、クラフトビルカテゴリーを創造していく」と話していました。
またブランドマネージャーの久保育子さんによると、飲食店とのコラボ等によって、ワインのように料理とのペアリングを提案していくことも考えているとのことでした。
このほかには、ホップの旬のおいしさが楽しめる「一番搾り とれたてホップ生ビール」を11月7日(火)から期間限定発売します。今年で発売20年目。岩手県遠野市でホップ農家支援を始めて今年で60周年。多くの支持を集め、累計販売本数は3.5億本という人気商品に育っているこの商品で、持続可能なホップ生産地の確立を目指し、「ホップの里からビールの里へ」を合言葉に、日本産ホップの生産維持・地域活性化とビール市場の盛り上げを図っていくとのこと。
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